退任した女子バレー眞鍋元監督が語りつくす「2度の五輪と今後の日本」 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari


―― ロンドン五輪で銅メダルを獲得されたときのことを伺います。長い間メダルから遠ざかっていた日本バレーが、偉業を達成できた理由は何だったと考えていますか。

眞鍋 素晴らしい選手に恵まれた、というのはありますね。特に、北京五輪からの選手が多く残ったことが大きかったです。北京五輪を経験した選手がロンドンでは主力となり、五輪に出場することだけではなく、その先のメダルに挑戦するという目標が現実味を帯びたからだと思います。

 一番変わったのは、2010年の世界選手権で32年ぶりに表彰台に上ったときでした。歴史を振り返ると、バレーボールは「4年周期で4つの大きい大会が回っている」というのは注目すべき事実です。五輪の次はグランドチャンピオンズカップ、その翌年が世界選手権、さらに次の年がワールドカップ、そしてまた五輪と回ります。

 調査の結果、世界選手権、ワールドカップで上位に残ったチームが五輪でメダルを獲る確率が高い。特に、五輪の前年に開催されるワールドカップでベスト4に入るチームは、かなり高い確率で翌年の五輪でメダルを獲得していました。

 日本は2010年世界選手権で3位、2011年ワールドカップで4位。それでロンドンで銅という結果でした。そして、今回のリオ五輪までの4年はその傾向どおり、世界選手権7位、ワールドカップ5位ときて、最後は5位でした、

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