Vリーグ男子終盤へ。NEXT4の柳田将洋、山内晶大はいま...... (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  坂本清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

 NEXT4※2)の中で開幕当初唯一のVリーガーだった柳田将洋(サントリー)は、開幕戦でサービスエースを決めるなど、柳田目当てで駆けつけた3階席まで満員のファンを沸かせた。ところが、2試合目の途中からベンチに下げられ、以降はベンチスタート要員となってしまった。サントリー自体も黒星を重ね、天皇杯では同じNEXT4の石川祐希を擁する中央大学に初戦で敗れてしまう事態に。
※2 全日本男子・南部正司監督が命名した、石川祐希、柳田将洋、山内晶大、高橋健太郎4名の若手ユニット

序盤つまずいたが、調子が戻ってきたサントリー・柳田将洋序盤つまずいたが、調子が戻ってきたサントリー・柳田将洋 首位を走り続けた豊田合成トレフェルサのクリスティアンソン・アンディッシュ監督には「首位の我々のところにメディアは来ない。メディアはみんな『柳田』『柳田』『柳田』ばかり。彼なんてビリから2番目のチームで、ベンチを温めているだけの選手じゃないか!」と皮肉られる有様だった。

 しかし、柳田は敦賀大会(昨年11月15日)で2セットビハインドの3セット目からスタートメンバーとなり、逆転勝ちしたジェイテクトSTINGS戦などで着実に結果を出した。第3レグ(リーグ戦3巡目)に入ってからはスタメンに定着。チームも5勝2敗と尻上がりに調子を上げたが、時すでに遅し、最終節の最後まであきらめずに粘り続けたものの、わずか1ポイント差で入れ替え戦(チャレンジマッチ)に回ることになってしまった。

「大勢のファンの方が応援してくれることはとてもありがたく思っています。チームがどん底の状況でも支え続けていただけました。でも背負いすぎず、僕なりにがんばっていきたいです」

 柳田は前向きにそう語り、元全日本代表監督の植田辰哉氏も「(入れ替え戦の決まる)プレッシャーのかかる試合で活躍できたことは、彼のバレー人生の中で必ず糧になる」と励ます。3月5日、6日にチャレンジリーグ2位との入れ替え戦がひたちなか市総合運動公園総合体育館で行なわれ、会場が柳田ギャルで埋め尽くされることが予想されるが、ここ数試合の様子を見るかぎり、サントリーは優位にあるだろう。

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