「春高バレー」開幕! 2020東京五輪の主力と期待される5人 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari 坂本清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

 もう1人、Team COREに選ばれている下北沢成徳高校の2年生、黒後愛もこの大会での飛躍が期待される。下北沢成徳は木村沙織、荒木絵里香、大山加奈といった全日本主力メンバーを輩出する名門校。小川良樹監督は高校のうちから型にはめることなく、将来の成長を考えての指導で知られている。黒後も180cmの長身を活かしオープントスを軽々と打ちこなすなど、スケールが大きく、攻守のバランスに優れた2年生エースだ。

 夏のインターハイはケガの影響で全国大会に出場することができず涙に暮れたが、春高予選では本来のプレーを取り戻し、本大会出場を決めた。次世代の全日本のウィングスパイカーとして、大舞台での勝負どころを決めきる力をつけてほしい。

 一方、男子の注目度トップは秋田・雄物川(おものがわ)高校の203cmのウィングスパイカー、鈴木祐貴(3年)だ。彼もTeam COREの一員で、今年度は全日本シニアにも登録されたが、国体前に肩を痛め、ボールに触れない時期もあった。

 昨年の春高はまさかの初戦敗退で終わったが、大会参加選手中一番の高身長を生かし、リベンジを果たしたいところだ。雄物川の監督は北京五輪出場の宇佐美大輔氏。「鈴木をエースとして育て上げたい」という監督の期待に応えてほしい。

 昨年3冠を達成した東福岡高校のエースアタッカー、金子聖輝(まさき)も「Team CORE」のメンバー。彼は高校卒業後、大学に進学せず、Vリーグチームへの入団を決めているが、そこでのポジションはTeam COREで務めているセッター。つまり、今回の春高は金子のアタッカーとしての最後の大会になる。昨年MVPを獲得した彼が今大会でも輝けるか、しっかり見届けたい。

 春高バレーは1月5日~10日、東京体育館で行なわれる。

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