2012.06.11

【バレー】五輪出場ならず。どこで勝負するのかが見えなかった日本

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu
  • 戸村功臣/アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORTS

イラン戦後、倒れこんだ福澤(左)を起こす宇佐美 寂しい結末だった。

 植田ジャパンのラストゲーム。アジア王者のイランにストレートで敗れ、選手たちはコートでうなだれる。ベンチに下がっていた主将の宇佐美大輔は白いバスタオルに顔を押し付けた。泣いていた、きっと。

 試合後のミックスゾーン。33歳のセッターは声を詰まらせた。

「終わった。ほんと、終わったなと思った。今日はモチベーションが難しい試合だった。悔いはない。ただ...」

 酷な質問をぶつける。なぜ、ロンドン五輪の切符を獲れなかったのか。「難しい」と漏らし、宇佐美は涙をこらえた。

「技術的なものか...。やっぱり、(五輪に)行けなかったということは、全体的に力が足りなかったということでしょ」

 バレーボールのロンドン五輪男子最終予選である。10日のイラン戦(東京体育館)。試合前、既に日本の2大会連続五輪出場の夢は断たれていた。が、相手も同じ状況だ。

 ひと言でいえば、日本は『心技体』で力不足だった。象徴が、もつれた第2セット。日本は24-22とリードしながら、ネット際のミス、福澤達哉のスパイクミスでジュースとされた。エースの打ち合いとなり、33-35で落とした。

 エースの力はともかく、ここで日本は狙いどころを定めた強いサーブを打てなかった。山村宏太のサーブミスもあった。ブロックを絞れず、レシーブとの連係が甘くなった。これでは土壇場で勝てない。