2018.01.23

全豪16強で自信。大坂なおみ&新コーチ、
グランドスラム制覇への道

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 全豪オープン第2週まで勝ち残った大坂なおみ世界1位に負けた後、大坂なおみは「今、ネガティブになることなんてない」と堂々と言ってのけた。彼女の凛とした姿勢は、メルボルンで2018年のいいスタートを切り、成長の足跡を確かに残したことを物語っているように見えた。

 全豪オープンテニスの4回戦で、大坂なおみ(ATPランキング72位、1月15日付け、以下同)は、第1シードのシモナ・ハレプ(1位、ルーマニア)に、3-6、2-6で敗れ、自身初のグランドスラムベスト8進出はならなかった。

 3回戦までのハレプは痛めた足首の影響もあって苦戦が多かったが、4回戦では別人のようにギアアップし、世界ナンバーワンとして大坂の前に立ちはだかった。

 第1セット第6ゲームで、大坂は4回のブレークポイントをつかむが、そのチャンスを6回のデュースの末逃すと、続く第7ゲームではハレプにブレークを許した。

 このブレークをきっかけに「より自信を感じた」というハレプは、心配された足首の影響を感じさせないフットワークで、「すべてのボールが大事」と言い聞かせながら、できるだけボールを深く返球した。大坂をコートの左右へ走らせて、自分のミスを最小限に抑えながら試合を徐々に支配していく。結局、ハレプはミスを18本に抑える一方で、大坂は31本のミスを強いられ、最後までハレプの高い集中力と質の高いテニスを崩せなかった。

 過去2戦は、いずれもフルセットでハレプが勝っていたが、ハレプは3回目の対戦で以前とは違う大坂をコート上で感じていたという。

 大坂の動きがよくなったことを認め、ネットの反対側にいる大坂のエネルギーが漲(みなぎ)っているのを感じた。さらに、「試合で私がリードしている場面でも、なおみはポジティブだった」とハレプは、大坂が前向きな姿勢でいたことを指摘した。敗れたとはいえ、世界1位のハレプに対し、毅然としていられたことは大坂にとっては大きな収穫だったといえる。