レジェンドたちが言う。「錦織圭は
メンタルが弱すぎる。ノーチャンスだ」 (2ページ目)
「もちろん負ければ、いつでも課題はあるので、まぁ毎度のことですけど......ポジティブなことも今週はあったので。クレーシーズンにいい準備ができず、結果が出ていないなか、またいいプレーが戻ってきていた。やっぱりチャンスがありながら、負けるというのはまた違った悔しさがありますけど、ポジティブな面もあったので、まぁ、いい1週間だったと思います」
こう振り返った錦織だが、マリーとの準々決勝では戦前の予想をくつがえして第1セットを支配した。試合を見守った解説者の松岡修造氏は、「マリーがいいスタートを切れなかったのは圭のせいであって、本当に出だしはよかった」と絶賛した。
しかし、第2セット第4ゲームで、マリーが初めてサービスブレークに成功してから試合の流れが変わり始めた。息を吹き返したマリーはベースラインからグランドストロークをよりクリアに、そしてより深く打ってきた。
かつてボリス・ベッカーや松岡氏を指導した世界的な名コーチであるボブ・ブレット氏は、マリー戦直前に、「圭は、テニスのレベルを持続させることがキーになる」と指摘していたが、まさにその通りの一戦となった。
「圭にベースラインに立ってプレーさせないようにした。圭のセカンドサーブに対していいリターンができるようになった。双方にとっていい試合ではなかったけど、圭はタイブレークで悪いプレーをしたね」
このようにマリーが指摘した第3セットのタイブレークでは、1ポイントも奪えないという、これまでの錦織からは考えられないようなネガティブな、ミスの多いプレーをした。松岡氏は、マリーに敗れた錦織に精神的な揺らぎを感じとった。
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