全豪ベスト4の美人ペア「えりみゆ」が、東京五輪のメダル候補に浮上

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

加藤未唯(左)と穂積絵莉。同級生ペアは息もぴったり加藤未唯(左)と穂積絵莉。同級生ペアは息もぴったり グランドスラムの決勝なんて、まったく想像すらできない夢の舞台だった.。つい10日前までは、穂積絵莉と加藤未唯はそう思っていた。

 オーストラリアン(全豪)オープンの女子ダブルス準決勝で、穂積/加藤組は、第2シードのベサニー・マテックサンズ(アメリカ)/ルーシー・サファロバ(チェコ)組に2-6、6-4、4-6で破れ、惜しくも2009年の杉山愛(ダニエラ・ハンチェコバとのペア)以来の決勝進出はならなかった。

 マテックサンズ/サファロバ組はグランドスラムで、2015年全豪オープン、ローランギャロス(全仏オープン)、2016年US(全米)オープンで優勝している強豪ペア。さらにマテックサンズは、2017年1月9日に初めてダブルスランキング世界ナンバーワンになったばかりの選手だ。

 準決勝は「1位相手に互角に戦えた」と穂積が振り返ったように、どちらが勝ってもおかしくない接戦で、何度も第2シードのペアを追い詰めたが、最後は大舞台での経験の差が勝負を分けた。敗れたとはいえ、穂積と加藤にとっては、グランドスラムで初のベスト4入りだった。

 全豪で日本人ペアによるベスト4は初の快挙で、全グランドスラムを通じての日本人ペアのベスト4は、2002年ローランギャロスの杉山/藤原里華組まで遡る。

「正直この大会が始まる前まで、この結果になると想像していなかったです。自分たちが取り組んできたことが結果に表れたことが本当にうれしい。これをもっと積み重ねていけば、絶対この舞台でコンスタントにこういう結果を出せると思う。トップを相手に戦っても、最初から引くことはないという自信がつきました」(穂積)

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