2016.05.20

杉山愛以来のクレーでの快挙。
土居美咲の全仏オープンは期待大!

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki  photo by AFLO

 BNLイタリア国際・ベスト8――。それは単に、「大きな大会での好成績」にとどまらず、多くの日本人が苦手とするクレーで残したという点においても、可能性を示した価値ある戦果であった。

BNLイタリア国際でベスト8入りを果たした土居美咲 BNLイタリア国際(以下ローマ)のカテゴリーは「WTAプレミア5」と呼ばれ、「グランドスラム」「WTAプレミア・マンダトリー」に次ぐグレードに属する大会。とはいえ今年の同大会には、世界1位のセリーナ・ウィリアムズ(アメリカ)をはじめ、トップ20選手のうち15選手までが名を連ねた。しかも、欠場した5名のうち2名は、すでに引退しているフラビア・ペンネッタ(イタリア)と、出場停止中のマリア・シャラポワ(ロシア)。顔ぶれやドローのタフさにおいては、グランドスラムにも引けを取らないレベルである。

 女子テニスツアーが現行の大会格付けを導入した2009年以降、「プレミア5」以上のグレードでベスト8以上に進出したのは、今回のローマで快進撃を見せた土居美咲が初めてである。さらに加えるなら、86年の歴史を誇るローマ大会でベスト8以上に入ったのは、1973年のWTA(女子テニス協会)創設以降では、1994年の沢松奈生子と、2003年の杉山愛(ベスト4)のみ。ちなみにクルム伊達公子は、全盛期の1990年代はローマ大会を常にスキップしており、復帰後にわずか1回出たのみだ。