ラオニッチ撃破。錦織圭がデビスカップで見せた存在感

  • 神仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 男子テニス国別対抗戦デビスカップのワールドグループ(以下WG)1回戦「日本対カナダ」――。日本は2勝3敗でカナダに敗れ、2年連続のWGベスト8進出はならなかった。

 日本は2011年のウズベキスタン戦以来、9回連続してホームでの試合が続いていたが、今回は速いインドアハードコートが用意されたバンクーバーでアウェーの洗礼を浴びる形になった。そんな中、エースとしてシングルスで2勝を挙げて存在感を示したのが、世界ランキング4位の錦織圭だった。

デビスカップで強敵ラオニッチ(右)を下した錦織圭デビスカップで強敵ラオニッチ(右)を下した錦織圭 デビスカップ直前、錦織はATPツアー・アカプルコ大会で準優勝してから、バンクーバー入りした。

「コンディションはいいほうだと思います。先週(アカプルコ大会)の疲れは多少まだ残っていますけど、しっかりと調整したい」と語った錦織にとって、デビスカップのアウェーゲームは、日本代表デビューとなった2008年のインド戦以来だった。

「僕にとって2回目のアウェーなので、またホームと違った感覚になると思いますし、気持ちの面でも強く持って戦っていきたいと思います」

 1年前、日本はカナダに勝利したが、相手のエースであるミロシュ・ラオニッチ(世界ランキング6位)と、2番手のバセク・ポスピシル(同62位)は不在だった。今回、ベストメンバーを揃えてきたカナダを、錦織は警戒した。

「前回の戦いとは確実に違います。シングルスにふたりの大きな壁がいて、ダブルスも強いチームなので。まずはシングルスで、ふたりに絶対に勝たないといけない」

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