帝京大の岩出監督が「納得していたわけではない」苦しみの3年間。「今季はかなりタフにやった」チームがV10を達成 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 そして、勝てば対抗戦の優勝が決まる慶應義塾大戦。「2週間、フォーカスしてきたことが出せた」と岩出監督が話したとおり、フォワードとバックス一体となってボールを動かして9トライを奪取し、64−14で快勝した。

「本当に今年1年、勝ちにこだわってきた。対抗戦が始まってからも、勝つために何をするのか問いかけてきました。そうやってきた結果が(対抗戦の)優勝になっているのかな」

 試合後、細木は目を細めた。

 帝京大が今季強くなった要因は、アタック、ディフェンス、セットプレーといったラグビー面の整備だけではないだろう。選手たちがメンタル面において調子を上げてきたことも大きい。

 そして、次なる舞台は大学選手権。帝京大は12月26日、準々決勝からの登場となる。

「この1年、(キャプテンとなって)僕のすべてが成長しました。僕たちの目標は大学選手権優勝です!」

 細木は真っ直ぐに前を向いて宣言した。

 4シーズンぶりに国立競技場で優勝カップを掲げ、「強い帝京大」を復活させることができるか。

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