福岡堅樹、21歳の分岐点。2019年W杯までつながるスコットランドとの縁 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 日本代表を率いるエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ/現イングランド代表指揮官)が"若き韋駄天"の存在に目を止めたのは、福岡が筑波大1年の時。大学選手権で筑波大を初の準優勝に導いたことも注目度を高め、2013年4月に初めて日本代表メンバーに選出された。

 同年11月に行なわれたスコットランド代表戦は、福岡にとってまだテストマッチ9試合目。海外で「ティア1」と呼ばれる世界的強豪との対戦は初めてだった。

 WTB(ウィング)のポジションを任された福岡は、11番をつけて先発。FB(フルバック)五郎丸歩、SH(スクラムハーフ)田中史朗、HO(フッカー)堀江翔太、LO(ロック)トンプソン ルーク......。錚々たるメンバーのなか、大学2年生の21歳・福岡は最年少だった。

 当時、福岡はスピードやポテンシャルこそあるものの、代表レベルのパフォーマンスを常に発揮できているとは言い難かった。だが、スコットランド代表戦の前週にニュージーランド代表と東京・秩父宮ラグビー場で初対戦し、オールブラックスのレジェンドFL(フランカー)リッチー・マコウらと肌を合わせたことで、それなりの自信を得ていた。

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