エディーが指摘。日本が8強へ必要なのは「パフォーマンスの一貫性」 (3ページ目)

  • text&photo by Tokuhara Kai

──日本では今回のワールドカップをきっかけに初めてラグビーの国際試合に触れる人も多いかと思います。新しいファン層に向けて、「ここさえ押さえておけばラグビー観戦がより楽しくなる」といったようなポイントを教えてください。

 まず注目していただきたいのは、出場20カ国すべてに、各国ならではのプレースタイルがあり、国の特徴や国民性が表れるところ。例えば、ニュージーランドは非常にスピーディーなゲームを展開する伝統がありますし、南アフリカはラグビーそのものが実にパワフル。そしてそれぞれの国から個性豊かなラグビーファンたちが日本に詰めかけて情熱的に応援するはずです。しかし、彼らは決して自国だけを応援するのではありません。すばらしい例をひとつ挙げますね。

 2015年に日本が南アフリカに勝利した後、混雑していて帰りの電車になかなか乗れずにいた日本のファンの方たちに対して、南アフリカのファンたちが拍手をしながら彼らを優先的に電車に乗せたというエピソードがあります。これこそがラグビー特有の「ノーサイドの精神」であり、選手のみならず応援する人たちの間にもしっかり浸透しています。サッカーではあまり見られない光景ですよね。

──そこは今回、ホスト国として、日本のファンが最も心がけなければいけないところだと感じます。

 日本人の「おもてなし」の心はラグビーというスポーツにとても合っていると私は思っていますし、今回のワールドカップで素晴らしい環境を作ってくれるのではないかと期待しています。ただひとつ、懸念点があるとしたらパブが少ないことでしょうか(笑)。おそらくイングランドからは5万人近いラグビーファンがやってくるはずなので、彼らのためにも特設のパブをたくさん作っていただかないと(笑)。それは冗談として、海外からやってくる多くのファンたちは日本のホスピタリティにきっと満足するはずです。日本の皆さんにとっても、来年の東京オリンピックに向けての良いリハーサルになるのではないでしょうか。

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