【ラグビーW杯】スコットランド戦。感謝を胸に五郎丸歩が走る
いまや「時の人」である。ラグビーのワールドカップ(W杯)イングランド大会で南アフリカを破る歴史的勝利に貢献した日本代表フルバックの五郎丸歩(ヤマハ発動機)。
「4年前から、日本ラグビーの歴史を変えようと思ってスタートしたチーム。南アに勝てると信じ切っていたし、それを体現できた」と自信を膨らませている。
五郎丸歩のキックは日本の得点源。キック前の「儀式」は海外でも話題に!
スコットランド戦(23日14時30分=日本時間同日22時30分キックオフ)を翌日に控えた22日、五郎丸たちは英国グロスターの本番会場で最終調整した。真っ先に深い緑のピッチを駆け出し、細かいステップを踏みながら芝の感触を確かめた。メディアに公開された15分間ではウォームアップのあと、ハイパントの処理などもチェック。南ア戦の疲労を残しながらも、動きは軽快だった。
19日の南ア戦ではひとりで24得点をマークした。鮮やかなサインプレーからトライも記録したが、「トップリーグでも取らないのに......。夢みたいですね」とはにかんだ。意外にも初めてのW杯。劇的な逆転勝ち直後、29歳は感激で目に涙をためていた。
ただ、記者と交わるミックスゾーンに現れると、いつも通りの穏やかな笑顔だった。この勝利は奇跡か必然か、と問われると、「必然です」と言い切った。「ラグビーに偶然や奇跡はありません。長い間、いろんなものを犠牲にしてきた。間違いなく、世界一ハードな練習をしてきたのです。だから、走り勝つ自信はありました」
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