パスより走れ。今季スーパーボウル進出のカギを握る「怪物RB」たち (5ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 また、NFC南地区に所属するニューオーリンズ・セインツ(第4シード/11勝5敗)とカロライナ・パンサーズ(第5シード/11勝5敗)も、優れたランゲームでプレーオフ進出を果たしている。

 セインツといえばここ数年、QBドリュー・ブリーズを中心としたパス偏重のチームだった。しかし、今季はマーク・イングラムアルビン・カマラの「RBデュオ」が活躍し、チームカラーを一変させた。

 パワー型のイングラムに対し、カマラはスピードとレシーブ力に長けるタイプ。パスによる縦の攻撃に偏りがちだったセインツのオフェンスに、彼らふたりが多くの選択肢を与えている。

 ランとレシーブによる総獲得距離で、カマラはリーグ5位(1554ヤード)、イングラムは6位(1540ヤード)と、ともに1500ヤードを超えてプロボウルに選出された。同じチームからふたりのRBが選ばれるのは42年ぶりの出来事である。

 とりわけルーキーのカマラは、タックルをされても相手ディフェンスをすり抜けてしまうという特異な能力で輝きを放っていた。キックリターナーも務めており、2009年以来のスーパーボウルを狙うセインツのカギを握っているのはカマラだ、と評する声も多い。

 対するパンサーズは、もともとランオフェンスを重視するチーム。今季は大学時代から知名度の高かったRBクリスチャン・マカフリーをドラフトで獲得したことで、さらに多くのオプションが加わった。

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