2014.05.06

【卓球】「31年ぶりの銀」は「リオ五輪の金」につながるか

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 代々木第一体育館と東京体育館で、8日間に渡り行なわれた世界卓球選手権。団体戦の今大会、女子は準決勝・対香港戦を3対1で勝利して31年ぶりの決勝進出を果たした。村上恭和監督は「勝ちましたね。信じられませんよ」と言って顔を綻(ほころ)ばせた。

表彰式で笑顔の(左から)村上恭和監督、森さくら、田代早紀、石垣優香、平野早矢香、石川佳純「香港は福原愛を苦手にしているから、これまでの戦法だと彼女が2勝をあげて、あと1勝を誰かがあげるという形だった。でも今回は(福原愛不在で)その2勝分が無い状況だったので、大変苦しいオーダーでした」

 村上監督によれば、日本のチームランキングは2位になっているが、それは福原がいての順位。彼女を抜くと7位くらいになってしまうという。決勝トーナメントは、苦手な韓国や北朝鮮と当たらない組み合わせには恵まれたが、総合力から考えれば本当に良く戦ったと評価する。

 好成績をあげられた要因としては予選リーグ5試合を、1ゲームも落とさずすべて3勝0敗と完勝した勢いと、石川佳純が「オランダ戦を乗り切れたから、今日も勝てた」というように、苦しみながらも準々決勝を制することができたという下地があった。

 5月3日の準々決勝・対オランダ戦は、世界ランキング13位で41歳のリー・ジャオに苦しめられた。石川と平野早矢香がともに1ゲームづつ敗れたのだ。だがそれを救ったのは、福原の疲労骨折で急遽代表に招集された石垣優香(24歳)だった。

 オランダは村上監督が驚くような布陣を取ってきた。2本柱のひとりであるシェークカット型のリー・ジエを2試合に出すのではなく、石垣の3番手起用を予想してぶつけてきた。

 カット型同士の対決では10分が経過しても終わらない場合、レシーブ側が13回リターンを成功させればレシーブ側のポイントになるという促進ルールが適用される。そんな中、第1セットを落とした石垣はそこから3セットを連取して貴重な1勝をあげた。