2020.12.08

八村塁、NBA2年目のサバイバル。電撃加入したスーパースターとの相性がカギ

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

 ウェストブルックが電光石火のスピードで速攻の機会を作り、八村が豪快なダンクでフィニッシュするシーンが増えることは容易に想像できる。また、ウェストブルックとビールが相手チームのディフェンダーを引きつけ、ノーマークになった八村がジャンプシュートを放つ場面も多くなるはずだ。

 そう考えると、昨季から指摘されてきた3ポイントシュートの精度が、今季も最大の焦点になるだろう。短いオフの間も重点的に取り組んできたというロングジャンパーを効果的に沈められれば、八村の得点は飛躍的にアップする。一方、昨季の成功率が28.7%だった3ポイントの精度が上がらず、プレーメーカーたちが作り出してくれたスペースを生かしきれなかった場合は、立場が徐々に厳しくなることも考えられる。

 ブルックスHCは「塁はPFの先発でキャンプをスタートする権利を勝ち取った」と明言していたが、ウィザーズの層が厚くなったことは、チーム内の競争がより厳しくなることも指し示す。

 昨季、八村は相手の守備が厳しくなる終盤の時間帯にプレータイムを失いかけた時期があった。ウェストブルックの爆発力を最大限に生かすにはシューターのサポートが必要なだけに、今季も似たようなことは起こり得る。そんな悔しい思いを繰り返さないためにも、シュート力の向上は必須だ。

「世界のトップでやっているリーグなので、もちろんそういう競争はあると思う。負けないように、自分のプレーをどんどん出していきたいと思います」

 NBA で経験を積んだことによる落ち着きを感じさせる八村は、ウィザーズ内でのサバイバルにも意欲を示した。

 新加入のスーパースター、実績ある選手たち、才能あるプロスペクト(若手有望株)に囲まれ、まずは自身のプレーをレベルアップさせることが当面の目標になる。同時にチームも成長し、日本人選手としては前人未到のポストシーズン到達を果たせるかどうか。22歳の若武者にとって、2年目がエキサイティングなシーズンになることは間違いなさそうだ。

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