ウォリアーズ帝国崩壊→NBAは戦国時代へ。渡邊や馬場のチームは? (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Getty Images

 そんななか、ナゲッツはエースのニコラ・ヨキッチ(C)をはじめ、スターターは昨季と変わらない。今オフには身体能力が高く、ディフェンスに定評のあるジェラミ・グラント(SF)も獲得した。さらに、腰の手術で昨季全休に終わったものの、新人王候補だったマイケル・ポーターJr.(PF)も戦線復帰する。

 ナゲッツの選手層の厚さは、一気に増した。プレシーズンゲームを4戦4勝で終え、好調のままレギュラーシーズンに突入する。ナゲッツが新王者の座に就く可能性は十分だ。

 ただ、昨季から大幅に戦力を上積みしたチームが、その王座をあっさりと奪う可能性もある。その場合、浮上するのがロサンゼルスを本拠地とする2チームだ。

 ロサンゼルス・クリッパーズ(48勝34敗/ウェスタン8位)は、昨季ファイナルMVPを獲得したカワイ・レナード(SF)と、キャリアハイ(平均28.0得点)のシーズンを送ったポール・ジョージ(SF)、ふたりのスーパースターを同時に獲得した。このビッグニュースにより、新生クリッパーズがカンファレンス制覇に一番近いところにいると予想する識者も多い。

 ジョージは肩の手術明けで、復帰は11月と言われている。レナードは「ジョージの獲得をクリッパーズへの移籍の条件にした」という経緯があるだけに、ふたりが揃ってプレーする姿が待ち遠しい。

 対するロサンゼルス・レイカーズ(37勝45敗/ウェスタン10位)は、リーグ屈指のビッグマンであるアンソニー・デイビス(PF)を獲得した。レブロン・ジェームズ(SF)とのデュオは、NBAの歴史を振り返っても最強クラスと言っていいだろう。

 アメリカ代表候補にも選ばれていたカイル・クーズマ(PF)は左足の故障のために復帰時期が未定。新加入のデマーカス・カズンズ(C)も左ひざ前十字じん帯断裂で今季絶望。マイナス面も多いが、デイビス、ジャベール・マギー(C)、ドワイト・ハワード(C)を揃えるインサイド陣は強烈だ。

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