2019.07.19

NBAのスカウトに聞いた
「八村塁が活躍するために必要なこと」

  • 杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

「コートでもコート外でもプロとして、どうやってやっていくかというのを学べたんじゃないかなと思います」 

 そんな大会終了後のコメントどおり、NBAサマーリーグに初めて臨んだワシントン・ウィザーズの八村塁は、十分に手応えを掴んだようだ。

“NBAを目指す若手選手の登竜門”と呼ばれるサマーリーグの舞台で、ドラフト全体9位でウィザーズに指名されたルーキーは3戦に出場。平均31.7分をプレーし、19.3得点、7リバウンド、1.7ブロックという成績で今リーグのセカンドチーム(=オールスターチームのNo.2)に選出された。

サマーリーグで十分に存在感を示した八村 とくに、現地時間7月6日のニューオーリンズ・ペリカンズ戦で14得点・5リバウンド、8日のブルックリン・ネッツ戦で19得点・7リバウンド、11日のアトランタ・ホークス戦で25得点・9リバウンドと、試合ごとに得点とリバウンドの数字をアップさせたことは大きい。

「サマーリーグはNBAに入るために(実力を)見せる選手がいっぱい来ている場所。そういう中でもちゃんと結果を出せてよかった」と語った八村の表情からは、安堵と自信が感じられた。

 もっとも、3試合の中では課題とされる部分も見えてきた。初戦では確かに数字こそ及第点だったものの、前半はFGが1/6とシュートがなかなか決まらず、ゲーム全体でも同6/16と精度が高いとはいえなかった。続くネッツ戦でも、第1、第3クォーターは無得点。ほとんどプレーに絡まず”消えている”時間帯も多く、試合後には本人も「反省点が多かった。まだ慣れていない感じはある」と述べていた。

 ホークス戦でも開始当初はなかなかリズムに乗れず、前半は6得点のみ。ウィザーズのガードの選手たちが意識的にボールを渡さない限り、貢献の術を見つけきれていないことは改善点といっていい。このように、いい部分と課題の両方が見えてきた3試合でもあった。

 そんな八村の実力を、サマーリーグが開催されたラスベガスのトーマス&マック・センターに陣取った専門家はどう見たのか。今回のトーナメントを終え、NBA 某チームのスカウトに意見を求めた。

「サイズ、身体能力、多才さゆえに、八村はウィザーズでもすぐにプレーする機会を得るだろう。体格はすでに立派な”NBAボディ”だし、とくにオフェンス面では信頼できる長所が多い。ミドルレンジのシュートは武器になる」