U19W杯で歴代最高の10位。
接戦の連続に日本バスケの未来が見えた (3ページ目)
八村に次ぐ得点源の西田優大(東海大)は、「僕たちはワールドカップに向けて、ドイツ遠征やスカウティングを徹底してやってきました。負けても次の試合への修正を怠らずにやりました。そうした準備は僕たちに『世界でも戦える』という自信をつけてくれました」と答えている。
ここまでの準備はこれまでのアンダーカテゴリーでは、なかなか実現できなかったことだが、18年ぶりの世界大会、そして2020年に向けた熱意が日本の協会をはじめ、選手たちが所属する大学や高校の団結を生んだ。
プロリーグやNCAAに進み始めた海外選手との差がまだ開かないU19世代だからこそ、準備によって補い、戦えた部分もある。年齢が上がるにつれて、差が広がる一方であることはA代表の戦いを見ればわかることだ。だからこそ、若い年代から世界大会に出続けて海外との戦いに慣れることが必要との答えは明確に出た。今大会に向けた準備が、今後の強化における基準値になったことは言うまでもない。実際、強豪国相手では接戦を勝ち切れなかったのだから、今後はこの基準を上げる取り組みが必要だろう。
もうひとつの収穫は、やはり八村塁の活躍だ。日本がトップ10入りを果たしたのはチームルールの中で各自が役割を果たしたことに加え、絶対的エースである八村が縦横無尽に活躍できたことに尽きるだろう。
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