【NBA】シーズン開幕。「東の絶対王者」キャブスは止められるのか? (3ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 さらにはケガに苦しんだジョアキム・ノア(C)も回復し、パウ・ガソル(PF)は今夏のヨーロッパ選手権でスペインを優勝に導いて大会MVPとなるなど、ベテランたちも良いコンディションでシーズンを迎えようとしている。ただし、デリック・ローズ(PG)がトレーニングキャンプ初日に左眼窩(がんか)を骨折。開幕には間に合いそうだが、2012年に左ひざの前十字じん帯を断裂して以来、2010-2011シーズンMVPを獲得したころの輝きを取り戻せていないのが、ブルズ唯一の不安材料か。

 昨シーズン、キャブスとブルズを上回るレギュラーシーズン60勝(22敗)をマークし、イースタンで最高勝率を残した「シンデレラチーム」アトランタ・ホークス。しかし、プレーオフではその戦術が研究され、第8シードのブルックリン・ネッツや第5シードのワシントン・ウィザーズに大苦戦した。そして、カンファレンス・ファイナルではキャブス相手に1勝すら挙げられず、尻すぼみでシーズンを終えている。今オフ、ディフェンスとスリーポイントシュートに秀でたデマール・キャロル(SF)をラプターズに放出したため、戦力ダウンは否めない。

 逆に、そのキャロルを獲得したトロント・ラプターズ(イースタン4位)は、今シーズンも勢い変わらず上位争いに食い込んできそうだ。アルゼンチン人の英雄ルイス・スコラ(PF)と、2013年のドラフト1位でNBA入りしたアンソニー・ベネット(PF)を獲得。虎視眈々とイースタンの頂点を狙っている。

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