【NBA】シーズン3分の1終了。抜け出した絶好調チームは? (3ページ目)

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro photo by Getty Images

 チームを率いるのは、マイク・バデンホルツァー・ヘッドコーチ。サンアントニオ・スパーズで長年アシスタントコーチを務めたバデンホルツァーは、誰かひとりのスター選手に頼ることはしない。まさに、「東のスパーズ」を目指している。

 一方、ウェスタン・カンファレンスの首位は、球団連勝記録となる16連勝を達成するなど、波に乗るゴールデンステート・ウォリアーズ(22勝3敗)だ。今夏スペインで開催されたFIBAワールドカップでアメリカ代表の主力となった、ステフィン・カリー(PG)とクレイ・トンプソン(SG)の「スプラッシュ・ブラザーズ」がチームを牽引している。開幕第1週のウェスタン週間最優秀選手をトンプソンが、第2週にはカリーが受賞。さらに、カリーは11月のウェスタン月間最優秀選手にも選ばれ、現在、平均23.9得点(リーグ5位)、7.6アシスト(8位)、2.0スティール(4位タイ)を記録し、シーズンMVPの最有力候補だ。

 ウォリアーズはインサイドの主力デビッド・リー(PF)が左ハムストリングを痛め、開幕4試合目に1試合出場しただけで離脱。さらに、平均リバウンド9.3本の7フッター(身長約213センチ)、ディフェンスの要のアンドリュー・ボーガット(C)も右ひざの故障で離脱した。本来ならば絶望的な状況と言えるものの、SFドレイモンド・グリーン(昨季平均6.2得点→今季平均13.1得点)や、PFマリース・スペイツ(昨季平均6.4得点→今季平均12.1得点)が昨季から平均得点を大幅に伸ばし、主力不在の穴をしっかりと埋めている。

 ウォリアーズのNBA優勝は、「史上屈指のスモールフォワード」として名高いリック・バリーがファイナルMVPに輝いた1974-1975シーズンまでさかのぼる。離脱しているインサイドの2選手(リー&ボーガット)が復帰すれば、40年ぶり3度目のNBA優勝も現実味を帯びてくる。

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