2014.06.05

【NBA】ファイナルはヒートvs.スパーズ。12年ぶりの3連覇なるか?

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro photo by AFLO

【2014年NBAファイナル展望】

 レギュラーシーズン82試合、そしてプレイオフ1回戦、2回戦、カンファレンス・ファイナルを戦い抜き、最終的に勝ち残ったのは、昨年と同じ2チーム――。マイアミ・ヒートとサンアントニオ・スパーズが、現地6月5日、NBAファイナルの舞台で再び激突する。2年連続で同じチームがファイナルで対戦するのは、1997年、1998年の「シカゴ・ブルズ対ユタ・ジャズ」以来だ。

2002年のロサンゼルス・レイカーズ以来12年ぶりのNBA3連覇に挑むレブロン・ジェームズ ヒートは4季連続のファイナル進出となり、1985年のロサンゼルス・レイカーズとボストン・セルティックスに次ぐNBA史上3チーム目の快挙となった。一昨年はカンファレンス・セミファイナルで、昨年、そして今年はカンファレンス・ファイナルでヒートに敗れたインディアナ・ペイサーズのフランク・ヴォーゲルHCは、「3年連続で同じチームに負けるのは、ほろ苦い経験だ。だが、我々は現世代のマイケル・ジョーダン、現世代のシカゴ・ブルズと戦った」と、最大限の賞賛をエースであるレブロン・ジェームズと常勝軍団ヒートに贈っている。現在NBA2連覇中のヒートは、12年前(2002年)にレイカーズが成し遂げた「スリーピート(3連覇)」に挑む。

 一方、球団史上初となる2年連続ファイナル進出を決めたスパーズは、リベンジに燃えている。昨年、3勝2敗で迎えたファイナル第6戦。残り28秒で5点をリードし、もはや優勝が目の前だったにもかかわらず、残り5秒でヒートのレイ・アレンに3ポイントシュートをねじ込まれ、延長に突入した末に敗戦。続く第7戦も落とし、掴みかけたチャンピオンズリングは、その掌(てのひら)からこぼれ落ちた。今年、カンファレンス・ファイナルでオクラホマシティ・サンダーを4勝2敗で退けた直後、ティム・ダンカンはファイナルへの意気込みを聞かれ、こう答えている。

「また相手がヒートで嬉しい。まだ俺たちの口の中には、昨年の苦い味が残っている」

 両チームとも、昨年からメンバーはほぼ変わらない。ひとつ大きく違うのは、昨年はヒートが持っていたホームコートアドバンテージを、今年はスパーズが持つことだ。ただし、昨年まで2-3-2(ホーム2戦→アウェー3戦→ホーム2戦)だったファイナルのフォーマットが、2-2-1-1-1に変更されている。昨年、2勝3敗の状況からホームで2試合を行なえたヒートは、結果論だが、フォーマットの恩恵を最大限に享受したと言っていいだろう。今年のプレイオフ、ヒートはホームで9戦9勝、スパーズは9戦8勝と、ともに本拠地で無類の強さを誇っている。実力はまったくの五分。フォーマットの変更によって、第6戦で決着がつくならヒート、第7戦までもつれればスパーズが有利か。