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【F1】角田裕毅がレッドブル以外の選択肢を語った「来季レーシングブルズで走ることも問題ない」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【過去4回のうち3回リタイア】

 来季の契約延長に向けてレッドブルは、角田のそういう能力を見極めるべく待っているところだ。その期限は10月末とも言われているが、角田としてはレッドブルに残留し、この難しいチャレンジの続きを来年もトライしたいと考えている。

 その一方で、若手の昇格が時期尚早という向きもあり、仮にイザック・アジャがレッドブル昇格となったとしても、レーシングブルズに角田が戻るという選択肢もありそうだ。

「その時にどういう選択肢があるかによりますけど、レーシングブルズもいいチームであることは確かです。もし選択肢がそれしかなかった場合には、レーシングブルズで走ることも問題ないし、そうなるかなと思います」

 いずれにしても角田自身にできることは、実力をコース上で示し続けることだけだ。

「できるだけいいレースをして、できるだけポイントを獲って、できるだけマックスの近くにいることが大切だと思っています。ヘルムート(・マルコ/レッドブル・モータースポーツアドバイザー)に言われているのも、だいたいそういうことです。とにかく僕としては、ポイントを獲り続けるだけだと思っています」

 イタリアGPは、これまでの4年間で2回はスタートすらできず、昨年は他車に接触されてリタイア。2022年の14位完走という記録しか残っていない。

 それでも角田は、FIA F3時代に優勝して一躍名を上げたこのサーキットが大好きだと言う。

「たしかに過去4回のうち3回はリタイアしていますし、トラブルは多いですね。なので、今年はそうならないことを願っています。

 それでも、このサーキットは大好きです。マシンに自信を持って攻めなければならないという点では、すごくチャレンジングなサーキット。自信が持てていれば速く走れますし、レースでもバトルができるサーキットですから」

 特殊な極薄ウイングで走るRB21を、レース週末のなかでいかに仕上げられるか。そしてどこまでドライバーとして習熟し、自信をビルドアップして予選に臨めるか。

 オランダGPで得た手応えをさらに一歩前へと進められれば、今年こそはモンツァのジンクスも払拭できるはずだ。

著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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