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角田裕毅に中野信治が感じ取った頼もしさ「現状をそこまでネガティブに捉えていない」今季のレッドブルを語る (2ページ目)

  • 川原田 剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi

【角田裕毅にとって苦境は大きな学び】

 今シーズンのレッドブルのマシンは、空力効率がよくないのは明らかです。数年前の強い時代のレッドブルは、低速コーナーはやや苦手としていましたが、高速コーナーとストレートが圧倒的に強かった。

 でも今は高速コーナーとストレートも決して速くありません。マシンのコンセプトそのものにどこかズレがあって、それを修正するためにダウンフォースを付けざるを得なくなっています。その結果、空力効率が落ちレッドブルのマシンがもともと得意としている領域を生かせなくなっています。そこから抜け出すために試行錯誤しているのですが、迷路のなかに入ってしまっている印象です。

 角田裕毅選手は、結果的に非常に難しいタイミングでチーム入りすることになってしまいましたが、決して悪いことばかりではありません。大きな学びがたくさんあったと思います。

シーズン途中からレッドブルに移籍し、レースに挑んでいる角田裕毅 photo by Sakurai Atsuoシーズン途中からレッドブルに移籍し、レースに挑んでいる角田裕毅 photo by Sakurai Atsuoこの記事に関連する写真を見る

 トップチームのなかで、現役最強のフェルスタッペンと一緒に仕事することで、自分に何が足りていて、何が足りていないのかを肌で感じることができます。それはドライバーにとっては非常に大きな意味があり、ポジティブな経験だったと思います。

 角田選手は、ハンガリーGPのQ1でフェルスタッペンに対して0.163秒差のタイムを叩き出したにもかかわらず、Q2に進出することはできませんでした。そこまでレッドブルの競争力が落ちてしまったのは残念ですが、角田選手の実力がわかる人にはわかったと思います。

 第13戦ベルギーGP(7月27日決勝)では、新しいフロアが投入されてマシン自体が大きく変わりましたが、しっかりと対応して予選で7番手という好タイムを出すことができました。夏休み前のベルギーGPとハンガリーGPの2戦で角田選手は自らの能力と成長を証明することができたと思います。

 ただ、レースに関してはまだレッドブルのマシンを理解しきれてないというか、使いこなせてない部分があります。また、チームとのコミュニケーションという部分で後手に回っている印象があり、このふたつの要因で成績にはそれが表われていません。

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