検索

【F1】角田裕毅とRBに何が起きているのか「後半戦いまだノーポイント」ハースのみならずウイリアムズにも先行を許す (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【バクーは得意なサーキットだったが...】

 1周目のターン4でストロールのマシンは角田車のミラー位置まで並んではおらず、本来ならば勝負を仕掛ける権利はないポジションだった。

 しかし、彼が強引なドライビングをすることは周知の事実で、角田としてはそれを未然に防ぐようなブロックの仕方や、飛び込んで来た相手に対しての回避アクションも取ることができたかもしれない。相手が悪かろうと、自分がレースを失ってしまっては意味がないからだ。

イタリアGPに続いて新型フロアのデータを収集できず photo by BOOZYイタリアGPに続いて新型フロアのデータを収集できず photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る「ターン4で僕が真ん中のラインを走っているところに、彼がアウトからインに強引に入ってきた。まだ映像を確認していないので詳しいことはわかりませんけど、彼はいつもそうですが、失うものがないような飛び込み方でしたし、不必要な動きだったと思います。

 僕もスペースをもう少し残せたかなというところもありますけど、ほかのマシンとの兼ね合いもあったので、なかなか難しいところでした。こうやって早々にレースを終えなければならなくなってしまったのはすごく残念です」

 それも2戦連続の早々のリタイアであり、新型フロアのデータ収集の機会を大幅に失ってしまったことも事実だ。

 前戦モンツァで投入したものの効果を実感できなかった新型フロアは、このバクーではうまく機能していた。しかしそれがどうしてなのかは、さらに詳しく分析する必要がある。

「ここはモンツァとは違って低速コーナーしかないですし、こういうサーキットでは機能しているようです。ほかのサーキットに行けばまた状況は違ってくるかもしれませんけど、このあともいくつか似たようなサーキットが続きますし、パフォーマンスを引き出し続けていければと思っています」

 チームとしては得意のサーキットであり、高い期待値を持って臨んだアゼルバイジャンGPで、まさかのノーポイント。予選でQ3に行くこともできず、直接のライバルであるハース勢だけでなく躍進著しいウイリアムズ勢にも先行され、ダブル入賞で一気に10点獲得を許してしまった。

2 / 3

キーワード

このページのトップに戻る