ホンダF1第4期、7年間の歩み。復帰戦を目指す3カ月前、事態はあまりに深刻だった (5ページ目)
コンパクトさゆえのパワー不足、タイトなパッケージングゆえの熱問題と信頼性の問題、トークン制による制限で思うように進められない開発、経験不足、そしてコンパクトなパワーユニットで得られるはずだった空力性能......。
マクラーレン・ホンダの復活に、課題はあまりにも多かった。
しかし、不可能と思われるほど絶望的だった開幕に間に合った。あの失意のアブダビからわずか3カ月の間に、外からは計り知れないほど高く険しい壁を、ホンダのスタッフたちは乗り越えてきた。
マクラーレンとの「ワン・バイ・ワンの戦い」はようやくスタートラインに立ち、これから我々の想像を超える感動を与えてくれるものと誰もが信じていた。
(第2回につづく)
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