レッドブル・ホンダの戦い方に変化。角田裕毅も学びたいレース運び
ポルトガルGP決勝を2位で終えたマックス・フェルスタッペンは、前日とは打って変わって晴れやかな表情をしていた。
「今日は、自分たちのやれることはすべてやり尽くした。だから、僕はこの結果をうれしく思っているよ」
予選ではターン4で追い風を受けてリアが流れ、縁石の外まではみ出したことで最速タイムを抹消されてしまった。それがなければポールポジションは獲得できていた。それを受けての最後のアタックも細かなミスが続き、3番手のタイムしか記録できなかった。
2位でフィニッシュしたフェルスタッペン マシンを降りたフェルスタッペンは大きくうなだれ、大型モニター裏のスペースに隠れるようにしゃがみ込んだ。昨年のトルコGPの予選と同じように、獲れるはずのポールを自分のミスで逃してしまったことに対する落胆と自責の念がそうさせたのだ。
それは、予選すなわちスターティンググリッドがいかに重要か、ということもでもあった。ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターはこう振り返る。
「今年は勝つことを考えると、本当に予選のちょっとした差が影響してくるなと思っています。戦闘力が拮抗しているからこそ、予選の結果がレースの結果に大きく影響してきますから、予選で最大限にパフォーマンスを発揮して決勝をうまく戦うということです。
アルファタウリにとっても、拮抗した激しい戦いの中団グループのなかですから、一度前に行かれるとなかなか抜けない状況になりますので、予選が非常に重要になります。予選をきっちりと前のほうで通過し、ミスなくパフォーマンスを最大限に引き出してレースを完走し、初めて結果がついてくると思います」
メルセデスAMGとレッドブルは超接戦だからこそ、1度しかないピットストップをどうこなすかが最重要ポイントになる。
セーフティカーからのリスタートを利用してルイス・ハミルトンの追い抜きに成功したものの、再び抜き返され、次に標的となったバルテリ・ボッタスがDRS(※)圏内にとどまっても追い抜きまでは至らなかった。
※DRS=Drag Reduction Systemの略。追い抜きをしやすくなるドラッグ削減システム/ダウンフォース抑制システム。
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