山﨑武司、清水宏保も。モータースポーツに挑戦する世界の一流アスリート (3ページ目)

  • 川原田剛●文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • photo by Toyota, Nissan

 1998年のサッカーのワールドカップ・フランス大会でフランス代表のゴールキーパーとして優勝に貢献したファビアン・バルテズも精力的にレースに取り組んでいる。ASモナコやマンチェスター・ユナイテッドなどで活躍したバルデスは現役引退後の08年にポルシェ・カレラカップ・フランスでレースデビューを果たした。

 その後はフランスGT選手権、FIA GT選手権と着実にステップアップを重ね、ついに14年にはルマン24時間レースにも参戦を果たした。その後もヨーロッパのGTシリーズやeスポーツのレースシリーズでも活動を続けている。

 サッカー元アルゼンチン代表のクラウディオ・ロペスは引退後、ラリーの世界に足を踏み入れた。「現役時代からモータースポーツにずっと興味があって、引退後に故郷のアルゼンチンに戻ってマシンを自ら購入し、趣味で地元のラリーイベントに出場してみた」という。

 すると、ラリーの面白さにすっかりハマり、11〜14年にアルゼンチン国内のラリーに出場。派手なクラッシュを何度か経験したというが、2勝を記録している。その後はアメリカのメジャーリーグサッカー(MLS)でチームのマネジメントを行なっていたが、46歳を迎えた今、再びラリードライバーとして復帰することを計画しているという。

レーサーと射的競技の二刀流で活躍するナサール・アルアティヤレーサーと射的競技の二刀流で活躍するナサール・アルアティヤ ダカールラリーで通算3勝(11、15、19年)を挙げているカタール出身のナサール・アルアティヤは、世界でも珍しい"二刀流"のトップアスリートと言っていいだろう。世界ラリー選手権(WRC)やツーリングカーレースでも活躍し、19年のダカールラリーでトヨタに初の総合優勝をもたらしている、ラリーレイドの正真正銘のトップドライバーだ。

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