レッドブル・ホンダの課題を中野信治が指摘。「僕も経験した状況が再び」 (5ページ目)

  • 川原田剛●文 text by Kawarada Tsuyoshi
  • 桜井淳雄●写真 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 レーシングポイントのマシンは、ベテランのセルジオ・ペレスが乗っても、若いランス・ストロールが乗っても、ペレスが新型コロナウイルスに感染し代役で出場したニコ・ヒュルケンベルグがいきなり乗っても速く走れました。

 今シーズン、大躍進するレーシングポイントが、メルセデスのマシン特性を端的に表していると思います。それをさらに全体的にブラッシュアップさせたものが、ハミルトンとボッタスがドライブするメルセデスなのです。

 メルセデスの強さの要因はシンプルです。現行のレギュレーションのもとで、誰が、どのサーキットで、どんなコンディションで乗っても、最大限のパフォーマンスを発揮できるクルマ作りができていること。それに尽きると思います。
(中編につづく) 

【プロフィール】 
中野信治(なかの・しんじ) 
1971年生まれ。F1、アメリカのCARTおよびインディカー、ルマン24時間レースなどの国際舞台で長く活躍。現在は日本最高峰のスーパーフォーミュラとスーパーGTに参戦する「TEAM MUGEN(チーム・ムゲン)」の監督を務めながら、SRS(鈴鹿サーキットレーシングスクール)の副校長として若手ドライバーの育成を行なっている。世界各国での豊富なレース経験を生かし、DAZN(ダゾーン)のF1解説も担当。

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