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ブラジルGP優勝。ホンダパワーがセナの母国で本田宗一郎の誕生日を祝う

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

今季3勝目のフェルスタッペン(左)と初表彰台のガスリー今季3勝目のフェルスタッペン(左)と初表彰台のガスリー ブラジルGP決勝のチェッカードフラッグが打ち振られ、ドライバーたちがパルクフェルメに戻ってくると、コースになだれ込みメインストレートを埋め尽くした観衆から「セーナ! セーナ!」と母国の英雄アイルトン・セナの名を叫ぶコールが起きた。

 これから表彰台に現れる2人のドライバーが、セナとゆかりの深いエンジンを背に戦い、劇的な1−2フィニッシュを果たしたことを知っているからだ。

 レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、ポールポジションからレースをリードしてメルセデスAMGのルイス・ハミルトンの戦略と真っ向から戦って勝った。

 そしてトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、中団グループを常にリードし続けたうえで、上位勢の自滅によって2位に浮上し、ハミルトンの猛追を振り切って自身初の表彰台に立った。

 ホンダとともに3度の世界王座に就いたアイルトン・セナの母国で、それはあまりに劇的な「ホンダパワー」の体現であり勝利であったと言えた。

 この11月17日がホンダの創業者である本田宗一郎の誕生日であったこともただの偶然とは思えない巡り合わせだった。

 レッドブル・ホンダにとっては今季3勝目。しかしこれまでのどちらの勝利とも違い、今回は"圧勝"だった。

「メルセデスAMGが完全にヘロヘロだったオーストリア、雨で荒れたドイツ、今日も荒れましたけどあの時とは意味の違う荒れ方でしたよね。今回はポールポジションからポールトゥウインができたというのは、きちんとした土俵の上できちんとした戦いをして勝ったと認識しています。相手はハンガリーの再来を狙ってきたけど届かなかったという感じでしょうね」

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