ホンダかレクサスか。スーパーGT王座争いは最終戦決着へ

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 2018シーズンも終盤となったスーパーGT第7戦が10月20日~21日、大分県のオートポリスで開催された。GT500クラスを制したのはKeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)。昨年王者のナンバー1がようやく今季初優勝を手にした。

スーパーGT第7戦を制した昨年王者のKeePer TOM'S LC500スーパーGT第7戦を制した昨年王者のKeePer TOM'S LC500 決勝レースはレクサス勢が久しぶりに強さを見せる展開となり、終わってみればトップ4を独占する形で幕を下ろした。しかし、前日の公式予選が終わった後、ここまでレクサス勢がレースを支配するとは、ほとんどの関係者は予想していなかっただろう。

 20日に行なわれた公式予選。GT500クラスは、3メーカーの明暗がはっきりと分かれた。

 全15台から上位8台に絞られるQ1は、オートポリスで優勝経験の豊富な日産GT-R勢が苦しむ予想外の結果となる。なんとQ1で、4台の日産陣営がすべて敗退してしまったのだ。それとは対照的に、好調なタイムを叩き出したのはホンダNSX-GT勢。前回のSUGOで優勝した勢いをそのままに、5台全車がQ2進出を果たした。

 調子のよさはQ2でも変わらず、ナンバー8のARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也)がコースレコードを1秒以上も上回る1分31秒441をマーク。2番手にはナンバー17のKEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史)、3番手にはナンバー100のRAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン)と、ホンダ勢が予選トップ3を独占した。

 レクサス勢はというと、ナンバー36のau TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛)が4番手。だが、トップとの差は1秒以上もあり、レクサス勢としては「完敗」と言わざるを得ない予選となった。

 ただ、その結果とは裏腹に、レクサス陣営のドライバーたちは冷静だった。

「予選では1秒差がつきましたけど、決勝レースになればホンダとの差は縮まると思っています。絶対に(逆転する)チャンスがあると信じています」(予選4番手・関口)

「僕たちはレースペースに自信がある。決勝でもう少し気温と路面温度が上がってくれれば、もっといい方向に進むと思う」(予選5番手・キャシディ)

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