2018.04.24

マルケス12連勝、ホンダ15連勝。
アメリカ「無敵伝説」はまだ続く

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeuchi Hidenobu

「キング・オブ・COTA(Circuit of the Americas)」は、今年もやはり無敵だった。

 2013年の初開催以来、テキサス州オースティン郊外のサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されるMotoGPのアメリカズGPでは、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が毎年、ポールポジションから優勝を達成する完全勝利を挙げてきた。今年のレースでも、マルケスが圧倒的に有利という予想は揺るがなかった。

圧倒的な強さでアメリカズGPを制したマルク・マルケス 唯一、不確定要素を挙げるならば、前戦のアルゼンチンGPで3度のペナルティを受けた事態が今回のレースウィークにどのような悪影響をもたらすか、という点だった。だが、ずば抜けた精神力とライディング技術の双方を兼ね備える25歳の世界王者には、それらもまったく不安材料にはならなかった。

 土曜午後の予選を終えて、マルケスは2番手タイムに0.406秒の差を開いて最速タイムを記録。暫定ポールポジションを獲得した。しかし、この予選中には、タイムアタックで自己ベストを更新中だったマーベリック・ビニャーレス(モビスター・ヤマハ MotoGP)の前方ライン上をマルケスが走行していたため、結果的に走行ラインを塞いでタイム更新を阻んでしまうという出来事があった。

 後方から迫ってきたビニャーレスに気づいたマルケスは即座にラインを譲ったとはいえ、渾身のアタックを邪魔してしまったことに変わりはなく、その処罰として暫定ポールポジションの位置から3グリッド降格を通告された。この裁定により、日曜の決勝では予選2番手タイムのビニャーレスがトップグリッドに繰り上がり、マルケスは2列目4番グリッドについた。

 午後2時にスタートした20周のレースで、マルケスは1周目にあっさりとトップに立つと、以後の周回では着々と後続との差を広げていった。5周目には2.113秒、10周目には4.822秒、そして最終ラップ前の19周目には7.694秒という圧倒的な大差が開いていた。