インディカーで「内部抗争」か。
若手スターの無茶な走りに王者が激怒

  • 天野雅彦●文 text by Masahiko Jack Amano 松本浩明●写真 photo by Hiroaki Matsumoto

 インディカー・シリーズ第15戦ゲートウェイ。ポイントリーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が、セントルイス郊外の1.2マイル・オーバルで優勝した。これで勝利数も単独トップとなる4勝目、チャンピオンになる資格は十分......ではあるのだが、今回は勝ち方に問題があった。

ゲートウェイで優勝、年間チャンピオンに近づいたジョセフ・ニューガーデンゲートウェイで優勝、年間チャンピオンに近づいたジョセフ・ニューガーデン 終盤のバトルで、先輩チームメイトのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)にぶつけてしまったのだ。先行するパジェノーのイン側から接触してラインをこじ開けて前に出ると、バランスを崩したパジェノーはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)にも抜かれ、3位でのゴールとなった。

 ウィナーとなったニューガーデンは、「あそこでインを開けてもらえるとは思わなかった」とか、「真横まで並びかけたんだから、今度からはもう少しスペースを与えてほしい」とか、「あの前まで僕がずっとレースをリードし続けていて、2番手に落ちたのはピットストップでのことだった。だからあのまま僕が負けを受け入れるとは思えないだろう?」などと、自らの正当性を饒舌に主張していた。

 一方、敗れたパジェノーは、テレビのインタビューでは冷静を装いつつ、実は大いに怒っていた。

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