W入賞のF1ホンダを数値化すると、ライバルとのマシン性能差が見えた (2ページ目)
しかし、レース週末を前に語っていたとおり、3強チームの壁は厚かった。
「努力が報われたことはうれしいが、入賞程度でハッピーとは言いたくない。我々が目指しているのはもっと上なのだから」
現場のレース運営を担うマクラーレンのあるエンジニアはそう語る。それは、車体性能だけで言えば「3強チームから遠く離れた4番目」ではなく、もっと上だからだ。
「車体性能だけで言えば、今回は4番目よりももう少し上だった。ここではメルセデスAMGがタイヤの扱いに苦労していたからだ」
では、ライバルたちと比べて車体性能はどんなポジションにいるのか?
開発の中枢にいるチーフエンジニアリングディレクターのマット・モリスは、ハンガロリンクでのパワーユニットによる不利を次のように説明する。
「ここではフェラーリに対してラップタイムにして約0.6秒、予選モードのメルセデスAMGに対しては約0.8秒の不利を抱えていることになる」
予選でマクラーレン・ホンダは8位(アロンソ)・9位(バンドーン)というポジションにつけたが、ライバルたちとのタイム差は決して小さくはなかった。アロンソの予選タイムを基準にすると、次のようになる。
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