「ホンダのせいにできないコース」で問われるマクラーレンの車体性能 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 問題は、そのアップデートが想定どおりに機能してくれるかどうかだ。

 マクラーレンは実走で、空力パーツが風洞実験のとおりに機能せずアップデートに失敗するということを何度か経験してきている。昨年に比べればずいぶんよくなったとはいえ、今年も中国(第2戦)やオーストリア(第9戦)で"失敗作"があった。

「もう3年もやってきて、まだこういうことが起きているのは、100%正確なコラレーション(誤差補正)ができていない証。たまたまうまくいけばいいが、失敗することも多々ある」(チーム関係者)

 アップデートの可否だけでなく、信頼性の懸念もある。パワーユニット面はもちろん、イギリスGPの燃料漏れのように車体側のトラブルも後を絶たない。

 アロンソもその点は心配している。

「ここ数戦に比べればベターなレース週末になるはずだけど、どれだけコンペティティブかは走ってみなければわからないし、トラブルなくスムーズな週末を過ごしてポイントを獲れることを祈っているよ。それが今週の目標だ」

 実はレッドブルも、アップデートを持ち込んできている。それも空力哲学を変えて、さらなる飛躍を目指す大型アップデートだ。

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