ザウバーとは決裂。「トロロッソ・ホンダ」誕生がマジで秒読み段階へ (5ページ目)

  • 米家峰起●取材・文・撮影 text & photo by Yoneya Mineoki

「撤退はないですね。僕は八郷(隆弘)社長ともボードメンバー(取締役会)とも常に話していますが、ホンダとして基本的に撤退という文字はありません。私たちとマクラーレンの間には契約がありますから、マクラーレンとの話は継続を前提としていますし、マクラーレンも一時的に別のパワーユニットを使うといったこともできませんし、私たちともそんな話はしていません」

 さまざまな報道がなされる一方で、マクラーレンの首脳陣もここ数週間は「我々はホンダと関係を継続する」と明言し、ホンダに対する苦言を呈したり、他メーカーとの接触を匂わせたりすることはなくなってきた。イギリスGP決勝後にはマクラーレンとホンダの首脳陣による定期運営会議『ステアリングコミッティー』が開かれ、今後の計画について話し合われてもいる。

 日本人F1ドライバー輩出を目指して若手育成をしているホンダのHFDP(ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)に関しても、今後も変わらず活動を継続していく。

「F1であったりMotoGPであったりといった二輪四輪の頂点レースに日本人を走らせたい、という気持ちは今も強くあります。ヨーロッパでの育成プログラムにも変更はありません。若手ドライバーたちには、依然としてスーパーライセンスを取るということに対してがんばってもらいたいと思っています」(山本MS部長)

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