驚速新人ガスリー、スーパーフォーミュラ初のデビューウィンなるか? (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 鈴鹿でも富士でも、ガスリーは実際にマシンへ乗り込む前にエンジニアとともにコースを歩き、縁石の形状やコーナーのバンク角、さらには路面の細かな状態まで念入りに確認していた。

 もちろん、F1やWEC(世界耐久選手権)などでもコース下見を行なうチームは多く、日本でもコースを歩いてチェックするドライバーの姿はよく見かける。だが、最近は高性能なシミュレーターが普及し、それに頼っているケースも少なくない。それでも、ガスリーはカート時代から昨年のGP2を含め、必ず下見に行くようにしているのだという。

「カートのころからコースの下見は当たり前のようにやっていて、GP2時代も毎回歩いていた。縁石の形状が変わっていたりするので、特に初めて走るコースは必ず事前に歩いて路面の小さなバンプ(コブのように出っ張っている箇所)も確認している。そうでないと、初めてのコースの1周目はちゃんと走れないし、それだけで数周を無駄にしてしまう」

 実際に富士でもテスト前日の夕方に歩いたそうだが、シミュレーターではわからなかった新たな発見があったと語る。

「予想とは全然違ったよ。アップダウンが激しい。下見で歩いてみて、大きな収穫だったね」

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