室屋義秀がエアレース2勝目。
「王者の勝ち方」に次戦・千葉も期待大 (3ページ目)
実際、室屋は昨季第3戦で初優勝したときも、ラウンド・オブ・8からファイナル4にかけてタイムを落としている。マルティン・ソンカの猛追をどうにか振り切って優勝したものの、それはまだまだ「危うい勝ち方」だったのだ。
ところが、今回の室屋は、ラウンド・オブ・14からファイナル4まで3本のフライトで、順にタイムを縮めてきた。最初は余力を残しつつ、徐々にギアを上げていく。室屋の勝ちっぷりには、そんな余裕が感じられた。
「ラウンド・オブ・14を勝って、ちょっと突き抜けた感じがあった。その後、ラウンド・オブ・8では(開幕戦で優勝の)ソンカと当たったけれど、フライトが完全にコントール下にあって、なんかちょっと覚醒した感じだった」
ラウンド・オブ・14で対戦した、開幕戦3位のピート・マクロードにしても、ラウンド・オブ・8で対戦した、第1戦優勝者のソンカにしても、勝ち上がって不思議はない水準の好タイムを出していた。だが、室屋はそれを上回った。
そして最後のファイナル4では、昨年の年間総合王者、マティアス・ドルダラーをねじ伏せた。ドルダラーが犯したパイロンヒットは、室屋が叩き出した圧倒的なタイムによる焦りが引き起こした結果である。室屋が続ける。
「ファイナル4では、いわゆる『ゾーン』に入っているような感じで、極めてよくラインが見えていた。だから、ちょっとリスキーなラインでも結構自信を持って飛ぶことができた」
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