18歳女子レーサー、小山美姫。今はF4も「夢はやっぱりF1です」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)――カートで戦っていたライバルが次々と卒業して4輪デビューを果たしていくなか、小山さんは周りからは出遅れる形となりました。

小山 チームのお手伝いでサーキットに来させてもらって、カート時代に一緒に走っていた子たちがレースしているのを見ると、『なんでアイツが乗ってんだよ』っていう気持ちになることはありました。もちろん、みんな努力してそこに行き着いているわけで、自分が乗れないのは努力が足りなかったせい。ひがむというよりも、悔しいとか情けないっていう気持ちのほうが強かったです。

――のちにシートを獲得することになる『miNami aoYama』のワークアウトに参加したり、FTRS(フォーミュラ・トヨタ・レーシング・スクール)に参加して、いずれもオーディションで不合格という経験もしました。

小山 あのワークアウトでは、すごくひどい落とされ方をしました(苦笑)。「ドライバー失格」と全否定されて、最初は『何、この人たち?』って思いましたね。すごく頭に来たし、『私の何がわかるんだ!?』って思っていました。ただ、今となってみれば、ドライビングだけじゃなくて、人間性も含めて自分に足りないところをたくさん指摘してもらえたことが大きかったです。でも、あのときは悔しくて、「そんなふうに言われて、負けたまま終わりたくない」って思ったので、現場に行けば勉強になるし可能性も広がるだろうから、「お手伝いをさせてください」とお願いしたんです。

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