【F1】待望のホンダ優勝と日本人ドライバー登場はいつか? (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki  桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 21戦の開催はチームスタッフにかなりの負担を強いることからも、チーム側の"ウケ"は決してよくない。史上最多カレンダーが実現するかどうか、見通しは決して明るくないと言えそうだ。

(7)新規参戦・ハースに要注意。マノーも生まれ変わる?

 アメリカに本拠を置く新チーム――ハースがF1に参戦する。新規参戦は、2010年以来のことだ。

 とはいえ、ハースはこれまでのような新チームとはワケが違う。国籍はアメリカだが、活動拠点は昨年までマノー・マルシアが使用していたイギリス・ベンブリーの施設をそのまま居抜きで買い取り、十分な設備を整えているからだ。マシン開発は、世界中のさまざまなカテゴリーで使用されるレーシングカー製造シェアナンバーワンのダラーラと提携し、イタリアにある彼らの施設で進めている。

 そして何より、フェラーリと緊密な提携関係にあり、パワーユニット(PU)のみならずギアボックスなどの供給を受けるほか、その開発過程においては風洞施設を積極的に利用してきた。マシンの設計に関しても、フェラーリのノウハウが多分に盛り込まれているのではないかと言われている。

 1月8日には新車のモノコックがクラッシュテストを通過し、着々と準備を進めているほか、スタッフも次々と合流している。そのほぼすべてが、既存のF1チームから引き抜かれた「F1経験者」だという。ロータスでチーフエンジニアを務めていた小松礼雄がハースの同職に就き、現場の技術トップを務めることから、我々日本人にとっても馴染みのあるチームになるだろう。

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