2015.05.08

【F1】いよいよ欧州ラウンド。マクラーレン・ホンダの秘策は?

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki 桜井淳雄●撮影 photo by Sakurai Atsuo(BOOZY.CO)

 決勝最高位11位。完走率50%。

 これがマクラーレン・ホンダの2015年シーズン序盤戦の戦績だった。意欲的でアグレッシブなマシン「MP4-30」とパワーユニット「RA615H」、そしてなにより「マクラーレン・ホンダ」という輝かしい名前の復活に寄せられた期待に対し、十分に応えられた結果ではない。

序盤の4戦を終えて最高11位と振るわないマクラーレン・ホンダ「最強最速のメルセデスAMGに対し、ホンダは100馬力劣っている」

 欧州ではそんな報道もあった。その数値の真偽はともかく、ホンダのパワーユニットが出力でほかのメーカーの後塵を拝していることは事実であり、成績が振るわない最大の要因がそこにあるのは誰の目にも明らかだ。

「我々にも実際にどれだけの差があるのかは分かりません。しかし、馬力で差をつけられていることは事実。100馬力だというのなら、そうだと思って必死に挽回するしかない」

 ホンダの新井康久・F1総責任者はそう語る。

 2008年以来のF1復帰に向けて、ホンダは勝つつもりでやってきた。

「開幕戦から上位グリッドに並び、あっと言わせたい」

 今シーズン開幕前の新井のそんな言葉の裏には、勝利を目指しアグレッシブな設計をしてきたからこその思いがあった。マシンの空力性能を高めるために、彼らは革新的なほどに極めてコンパクトなパワーユニットを作りあげてきたのだ。

 しかし、F1の世界は彼らが想像した以上に厳しかった。