【F1】 「シート獲得の可能性はまだある」。未来の「夢」につなげる可夢偉の決断 (4ページ目)
いずれにしても、可夢偉がこの行動を決断した背景には、多くのファンから受け取った支援を希望する声援があったことを忘れてほしくない。
ファンの間でこれだけの声が挙がること自体、異例だ。
これまでの日本人F1ドライバーは、必ず何らかの企業のバックアップを受けてF1にやってきた。そしてその企業の撤退とともにF1から去って行った。
しかし可夢偉は違う。トヨタのF1撤退以来、ひとりのF1ドライバーとして認められ、チームからサラリーを受け取ってこのF1界で戦ってきた。そして今、苦境に直面した可夢偉をファンが支えようとしている。
それは言うまでもなく、それだけ可夢偉というドライバーの才能がかけがえのないものだからだ。
過去にこんな例があっただろうか。そう聞かれると、可夢偉は言った。
「僕は過去にはこだわりません。過去じゃなく、未来にこだわりましょうよ」
彼に必要なのは、未来だ。
才能あるものが認められ、活躍の場を与えられる、そんな明るい未来が来ることを願いたい。
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