【MotoGP】最終戦で中須賀克行が2位表彰台獲得!トップライダーたちの結末と未来は? (3ページ目)

  • 西村章●取材・文 text by Nishimura Akira
  • 竹内秀信●撮影 photo by Takeichi Hidenobu

 今回のレースで優勝したペドロサは、MotoGPクラス自己最多のシーズン7勝。ランキングこそ2位で終えたが、後半戦に見せた破竹の快進撃は、この選手が今まで以上のしぶとさを身につけたことを強く印象づけた。

 また、最終戦では転倒リタイアを喫してしまったものの、前戦でチャンピオンを確定させたロレンソは6勝を挙げている。全18戦の優勝を、ロレンソ、ペドロサ、ストーナーの3名のみで分け合っていたことに、今季の推移が象徴的に示されている2012年シーズンだった。

 ロッシについていえば、翌々日に始まった事後テストで2013年から復帰するヤマハ・ファクトリー・レーシングのピットボックスに戻り、スタッフと会話をする姿は、ドゥカティ時代と見違えるほど嬉々とした表情が印象的だった。この日は路面から水しぶきがあがるほどのコンディションだったにもかかわらず、ロッシは朝一番にコースへ出て、雨の中でも生き生きと周回数を重ねた。

 そこから少し向こうのレプソル・ホンダ・チームのガレージには、MotoGPへ昇格するマルク・マルケスが姿をあらわした。雨の場合は走行を見合わせるつもりだったと話し、まだ一周もしていない19歳の若者を、ピットボックスからあふれ出るほど大勢の取材陣が取り囲んだ。

 そして、ピットレーンからやや離れたパドックの片隅では、レースウィーク中に寝起きするモーターホームの荷物を片付けたストーナーが、次の人生に向けてサーキットを去っていった。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る