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【競馬予想】新潟記念と相性抜群の血統は? 「直近7年で6勝」の好成績を引き継ぎそうな2頭に注目 (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki

 その3連勝中、1戦目は33秒3、2戦目は34秒0、3戦目は33秒4と、いずれのレースもメンバー中上がり最速タイムを記録している。ダービートライアルである青葉賞を快勝したことから、GⅠ日本ダービーに出走していたら有力馬の1頭に数えられていたはずだが、調整に順調さを欠き、完調でレースを迎えられないことから回避。仕切り直しの一戦となる。

 これまでの3勝はいずれも今回と同じ左回りで、距離は1800mと2400mで勝利していることから条件は申し分ないといえる。新潟記念は近年、3歳馬の成績も優秀だ。直近7年で5頭が出走し、2018年ブラストワンピース、2023年ノッキングポイントで2勝、2022年フェーングロッテンが3着と3頭が馬券に絡んでいる。

 この夏も、GⅢ中京記念(中京・1600m)をマピュースが、GⅢキーンランドC(札幌・芝1200m)をパンジャタワーが制するなど、3歳以上の重賞で3歳馬が勝利しており、世代のレベルの高さもうかがえる。エネルジコも続きたいところだ。

【対抗は「母の父」パターン】

 もう1頭はアスクカムオンモア(牡4歳、栗東・藤原英昭厩舎)を推す。同馬は母の父にキングカメハメハを持つ、ここ2年の勝ち馬と同じパターン。父ブリックスアンドモルタルは米国で9~12ハロン(約1800~2400m)のGⅠを5勝した米年度代表馬だ。

 アスクカムオンモアは前走の府中S(東京・芝2000m)を勝ってオープン入り。同レースは上がり3F33秒8の差し脚を繰り出して、1分57秒7の好タイムで快勝した。今回のメンバーに入っても通用しそうな充実ぶりなだけに、重賞初制覇に期待する。

 以上、今年の新潟記念は、父の父にキングカメハメハを持つエネルジコ、母の父にキングカメハメハを持つアスクカムオンモアの2頭に注目したい。

著者プロフィール

  • 平出 貴昭

    平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)

    主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide

【写真】競馬記者・三浦凪沙 インタビューカット集

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