中山記念、馬券的中のカギは「馬場」にあり! 前を行く伏兵2頭の大駆けにご用心 (3ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu

 持ち前の先行力で開幕週の馬場も歓迎のクチ。そもそも中山コースで3勝を挙げている中山巧者です。2歳時にもGIホープフルS(中山・芝2000m)で10番人気ながら5着と健闘。中山では本当によく走りますね。

 最終追い切りでも美浦のWコース単走で、6ハロン79秒1-ラスト1ハロン11秒6の好時計を馬なりでマーク。調子はよさそうです。手綱をとった木幡巧也騎手も『先週の時点で結構仕上がっていましたが、そのなかでリズムよく、抑えも利いて、仕上がりはとてもいい』と納得の感触だったようです。牧光二調教師&木幡巧也騎手の"師弟コンビ"での重賞Vに期待がかかります」

 坂本記者が推奨するもう1頭は、果敢な逃げを武器とするテーオーシリウス(牡6歳)だ。

「こちらも脚質面から注目したい1頭です。今回のメンバーのなかにあっては、何が何でもハナを主張してくるであろう馬で、決して軽く見てはいけないと思います。

 前走のGIIIチャレンジC(12月2日/阪神・芝2000m)は12着惨敗でしたが、大外枠発走の不利に加え、道中もマークしてきたフリームファクシに早めにこられて厳しい展開を強いられました。

 ただし、ハマれば常に大駆けが期待できる存在。3走前のGIII小倉記念(8月13日/小倉・芝2000m)では、それこそ夏の開幕週の馬場を生かして、2着に逃げ粘ってみせました。

 展開に左右される面はあるものの、今回も迷わずハナを主張するはず。馬場を味方にしてすんなり運ぶことができれば、あっと言わせるシーンがあってもおかしくありません」

 春の大一番へ向けて、注目の一戦。期待の有力馬がここをステップにして、さらなる飛躍を遂げるのか。それとも、思わぬ馬が台頭し、"荒れる"GI戦線へと突入していくか。ゲートインはまもなくである。

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