共同通信杯で注目は、ハーツクライとトニービンの血が色濃い人気薄馬。併せて「最も手堅い馬」も押さえたい (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by 東京スポーツ/アフロ

 シーズンリッチは昨年10月、この東京・芝1800mの未勝利戦で初勝利。続く百日草特別は1番人気に推されながら4着に敗れたが、そのレースではスタートが悪くて流れに乗れず、道中で折り合いを欠くなど消耗して力を出し切れなかった印象だった。今回は見直してもいいだろう。

 前走から約3カ月ぶりの実戦となるが、ノーザンファーム天栄でしっかり鍛えられてきた。過去3年の勝ち馬ダーリントンホール、エフフォーリア、ダノンベルーガは、いずれも前走が前年の11月だったので、共同通信杯を目指すレース間隔としては申し分ない。人気は薄くなりそうだが、激走に期待したい。

 もう1頭は、ハーツクライ産駒のダノンザタイガー(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)を推す。母シーズアタイガーが米2歳牝馬チャンピオンで、伯父のスマイリングタイガーも米GⅠ馬という良血だ。

 同馬は、今回と同じコース・距離で行なわれた昨年11月のGⅡ東京スポーツ杯2歳Sで、クビ差の2着と健闘。すでにコース実績、重賞で好走した実績もあるため、今回の「最も手堅い馬」と言えそうだ。

 以上、今年の共同通信杯はドゥラメンテ産駒シーズンリッチ、ハーツクライ産駒ダノンザタイガーの2頭に期待する。

プロフィール

  • 平出 貴昭

    平出 貴昭 (ひらいで・たかあき)

    主に血統分野を得意とする競馬ライター、編集者。(株)サラブレッド血統センター在籍。著書に『覚えておきたい日本の牝系100』『一から始める! サラブレッド血統入門』など。「週刊競馬ブック」で『血統見聞録』を連載するほか、「競馬四季報」などの編集業務にも携わる。そのほか、『優駿』などにも寄稿。twitterアカウント:@tpchiraide

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