厩舎スタッフが「センスの塊」というドルチェモア。2歳王者はこの春、さらなる飛躍を遂げるのか
2023年クラシック候補たち
第1回:ドルチェモア
2022年度のJRA賞が1月10日に発表された。最優秀2歳牡馬に輝いたのは、栗東トレセンの須貝尚介厩舎に所属するドルチェモア(牡3歳/父ルーラーシップ)だった。
朝日杯フューチュリティSを制したドルチェモアこの記事に関連する写真を見る 2013年のGⅠ桜花賞(阪神・芝1600m)を制したアユサンを母に持つ同馬は、昨年8月にデビュー。その初陣(8月20日/札幌・芝1500m)では先手を奪って逃げると、直線に入ってさらに後続を突き放し、3馬身差をつけて完勝した。
2戦目は、すかさず重賞に挑戦。GIIIサウジアラビアロイヤルC(10月8日/東京・芝1600m)に参戦した。
同レースでは、グラニットが大逃げ。直線入り口を迎えても、後続との差は10馬身以上あった。残り400mをきっても5~6馬身ほどの差があり、そのまま逃げきってしまうかと思われた。が、大きく離れた2番手を追走していたドルチェモアが着実に差をつめて、残り200mをきってから猛追。ゴール直前でグラニットをかわして勝利を飾った。
続いて挑んだのが、GI朝日杯フューチュリティS(12月18日/阪神・芝1600m)。1番人気に支持されたドルチェモアは、1枠2番の好枠から好スタートを決めた。そこからスッと控えて、3番手の内側という絶好のポジションでレースを運んだ。
そのまま余裕たっぷりに直線を迎えると、前を行く2頭の外から一気に仕掛けていく。残り200mをきって先頭に立ち、最後はさらに外から強襲してきたダノンタッチダウン、レイベリングの追撃も振りきって先頭でゴール。GIタイトルを手にした。
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