まったく予想がつかない2歳王者争い。稀に見る大混戦の「2歳牡馬ランキング」 (3ページ目)

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 4位に入ったのは、ミッキーカプチーノ(牡2歳/父エピファネイア)。ここまで芝2000m戦を2戦2勝と、クラシックを意識したローテーションで結果を出している。

吉田氏
「四本とも白くベタツメ。今後はツメの減り具合と相談しながらの調整&レース選択となりそうです。まだパドックでは尻っぱねをしたりして気性は幼く、馬体もトモがペタッとしており、良化の余地は十分。つなぎのクッションは少し硬めの印象を受けましたが、走らせると股関節が柔らかいのか、ストライドをかなり伸ばすことができるのは素質の高い証拠でしょう。

 前走の1勝クラス・葉牡丹賞(12月3日/中山・芝2000m)は、少し勝負どころの手応えがよくなかったのですが、この辺りはエピファネイア産駒の特性が出ているのかもしれません。本質的には、東京の長い直線でしっかりと踏み込んでいきたいタイプ。とはいえ、東京と中山の芝2000mで結果が出ており、来春のクラシックが楽しみです。

 脚元のことを踏まえ、百戦錬磨の矢作芳人調教師がどういうローテーションでダービーを目指すのか、興味津々です」

本誌競馬班
「葉牡丹賞では骨のあるメンバーをあっさり蹴散らし、地力の高さを感じました」


 5位は、ファントムシーフ(牡2歳/父ハービンジャー)。同馬も2戦2勝と底を見せていない。出走予定のホープフルSでどんな走りを見せるのか、注目される。

木南氏
「2戦目のオープン特別・野路菊S(9月24日/中京・芝2000m)を完勝。ハービンジャー産駒ゆえ、来年のクラシックの時期にどこまで戦えるのか、という懸念はありますが、楽しみな存在です。血統的にも、ダンシリ系ハービンジャー産駒という考えられた配合だと思います」

本誌競馬班
「新馬、野路菊Sとメンバー最速の上がりをマークして勝利。ともに好位につけて、難なく勝ちきるレースぶりが光りました。安定感があり、大崩れがなさそうなのも魅力です」

 各識者の評価がかなり割れたため、6位以下もさまざまな馬名が挙がって、まさしく"大混戦"。これから行なわれる2歳GI2戦の結果を受けてどう変わっていくのか、今後も熾烈な争いから目が離せない。

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