堤礼実アナが「運命的なものを感じる」ドウデュースと武豊騎手のコンビに期待すること (2ページ目)

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 それにしても、この春のGIは1番人気の馬が勝てませんでした。オークスでも、1番人気のサークルオブライフがまさかの12着。

 それこそが競馬の面白さであり、難しさでもあるのでしょうが、本当に不思議です。

 続く日本ダービーでは、3番人気のドウデュースが優勝。1番人気で3着に敗れた皐月賞の借りを返す結果となりました。

 最後の直線ではドウデュースが早めに抜け出したので、他の馬たちが外から差してくるのではないかとも思ったのですが......、ドウデュースの末脚は最後まで衰えることなく、そのままトップでゴール板を通過。本当に強かったですね。

 追えば追うほど伸びていく。そんな印象を受ける走りでした。

 3歳馬の頂点をかけた、痺れるような戦いは、今年もすごく見応えがありました。そしてそのレースを演出したのが、トップジョッキーたちの競演でもありました。

 なかでも際立っていたのは、ドウデュースを勝利に導いた武豊騎手。これで、ダービー6勝目。自身が持つダービー最多勝利記録をまたひとつ更新するとともに、ダービー最年長勝利記録(53歳2カ月15日。従来の記録は増沢末夫元騎手の48歳7カ月6日)も塗り替えました。

 ホースマンたちの憧れであり、ジョッキーの誰もが「一度は勝ってみたい」と夢を見る特別なレースを6度も勝っているなんて......。ただただ驚くばかりで、信じられない気持ちでいっぱいです。

 これまでの記録をひも解いてみると、武豊騎手が初めてダービーを勝ったのは29歳の時のこと。若くして日本のトップジョッキーの座に就いた"天才"であっても、ダービーの勲章はなかなか手にすることができず、10回目の挑戦でやっと悲願を叶えたことを知りました。

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