中山記念は例年より小粒なメンバー構成。穴党記者が推す「大穴」2頭が高配当を演出か

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 古馬中距離路線の伝統の重賞、GII中山記念(中山・芝1800m)が2月27日に行なわれる。

 歴史ある一戦とあって、過去の勝ち馬にはGI戦線で勝ち負けを演じるような実力馬が名を連ねる。スポーツ報知の坂本達洋記者もその点を強調してこう語る。

「馬券に絡んだ馬もそうですが、勝ち馬の名前を見れば、ジャスタウェイ、ヌーヴォレコルト、ドゥラメンテ、ネオリアリズム、ウインブライト(2018年、2019年と連覇)、ダノンキングリーと、実力馬がその力の違いで結果を残している印象が強い一戦です。

 昨年の勝ち馬ヒシイグアスにしても、前走のGIII中山金杯(中山・芝2000m)で重賞初制覇を遂げたばかりの上がり馬でしたが、このレースのあと、ハイレベルなGI天皇賞・秋(東京・芝2000m)で5着と健闘。続く海外GIの香港C(香港・芝2000m)では、ラヴズオンリーユーに僅差の2着と好走しています。やはり、一線級と言える実力の持ち主でした」

「しかし」と言って、坂本記者はこう続ける。

「今年のメンバーを見渡してみると、全体的にやや小粒な印象があります。GI馬は2歳時にGIホープフルS(中山・芝2000m)を勝ったダノンザキッド(牡4歳)のみ。そして、前走のGIマイルCS(11月21日/阪神・芝1600m)で3着と、負けて強しの内容で復調の兆しを見せた同馬が人気を集める形になりそうですが、ここはおよそ3カ月の休み明けで絶対視はできません。

 実際、約2カ月半の休養明けで臨んだ昨年のGII弥生賞(中山・芝2000m)では、断然の1番人気だったにもかかわらず、力んだ走りを見せて3着。久々には、不安を感じます。となれば、波乱があってもおかしくありません」

 坂本記者はまた、今週は馬の実力とは別の事情も働くと見て「波乱ムードに一段と拍車がかかりそう」と言う。

「今月末で定年を迎える藤沢和雄調教師と高橋祥泰調教師が、それぞれ"ラスト重賞"に向けて力のある馬を送り出してきました。藤沢和厩舎からはコントラチェック(牝6歳)、ゴーフォザサミット(せん7歳)、レッドサイオン(せん6歳)が、高橋祥厩舎からはカラテ(牡6歳)が出走し、それらの馬券も実績以上に売れそうな感じがします。そうなると、2番人気以下は割れそうで、高配当が狙える雰囲気がますます増しています」

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